【建て替えvsリフォーム】費用で諦めた方へ。築40年を新築同然にする「大規模リフォーム」という正解|加古川市•高砂市のリノベーション&リフォーム専門店eリノベ

BLOG【建て替えvsリフォーム】費用で諦めた方へ。築40年を新築同然にする「大規模リフォーム」という正解

投稿日:2025年12月24日 最終更新日:2025年12月15日

「長年住んだ愛着ある我が家も築40年。冬は寒いし、地震も心配。思い切って建て替えよう」

そう決意してハウスメーカーに見積もりを依頼したものの、提示された金額を見て愕然とした……という経験はありませんか?

昨今の建築資材の高騰(ウッドショックや円安)により、新築や建て替えの費用は数年前に比べて驚くほど跳ね上がっています。解体費用や仮住まい費用まで含めると、4,000万円、5,000万円という数字が出ることも珍しくありません。

「老後の資金を考えると、そこまでは出せない。でも、今のまま住み続けるのは不安」

そんな板挟み状態のあなたに、私たち専門家が提案したい選択肢があります。

それが、「建て替え」ではなく「大規模リフォーム(フルリノベーション)」です。

一昔前の「修繕」とは異なり、現代の大規模リフォームは、骨組みだけを残して家を生まれ変わらせる技術です。

この記事では、なぜ今、築40年の家において建て替えよりも大規模リフォームが選ばれているのか。その決定的な理由である「費用」と「性能」、そして見落としがちな「税金の減税手続き」について、徹底的に比較・解説します。

 

目次

「建て替え」と「大規模リフォーム」決定的な違いとは?

「建て替え」と「大規模リフォーム」決定的な違いとは?

 

まずは、言葉の定義と工事範囲の違いを明確にしておきましょう。ここを誤解していると、費用の比較が正しくできません。

建て替えとは(全てをゼロにする)

既存の建物を基礎からすべて解体し、更地にした上で、新しい家をゼロから建築することです。

■メリット■
間取りを自由に一から設計できる。最新の地盤改良が可能。

■デメリット■
解体費、廃棄処分費、登記費用などが高額。建築基準法の制限を受け、家が小さくなることがある。

大規模リフォームとは(使える資産を活かす)

基礎や柱、梁(はり)といった主要構造部を残し、それ以外(壁、屋根、床、断熱材、設備など)をすべて新しくする工事です。「スケルトンリフォーム」や「フルリノベーション」とも呼ばれます。

■メリット■
建て替えに比べて費用が抑えられる。固定資産税が上がりにくい。工期が短い。

■デメリット■
間取り変更に一定の制約がある(抜けない柱があるなど)。

普通のリフォームとの違い

一般的な「リフォーム」は、古くなったキッチンを交換したり、クロスを張り替えたりする「表層的な修繕」を指します。

一方、ここで推奨する「大規模リフォーム」は、壁の中の断熱材や、床下の配管、耐震金物といった「家の性能」に関わる部分まで刷新する点が大きく異なります。

 

【費用比較】建て替え vs 大規模リフォーム、実際の差額は?

【費用比較】建て替え vs 大規模リフォーム、実際の差額は?

 

ここが最も気になるポイントでしょう。

一般的な延床面積30坪~35坪の木造住宅を想定し、費用をシミュレーションしてみます。

総額のシミュレーション比較

項目 建て替え(新築) 大規模リフォーム
本体工事費 2,500万~3,500万円 1,500万~2,200万円
解体工事費 150万~250万円 50万~100万円(内部のみ)
地盤改良費 100万~150万円 不要(※状況による)
設計・申請費 100万~200万円 30万~50万円
諸経費・税金 200万~300万円 50万~100万円
仮住まい・引越 100万円(約6ヶ月分) 60万円(約3〜4ヶ月分)
合計目安 約3,500万~4,500万円 約1,800万~2,600万円
差額 約1,000万~2,000万円 お得

※上記は目安です。建物の状況やグレードにより変動します。

 

なぜこれほどの価格差が生まれるのか?

大規模リフォームが安くなる最大の理由は、「基礎」と「構造躯体(木材)」を再利用するからです。

近年のウッドショックにより、木材価格は高騰しています。築40年の家には、今では手に入りにくい立派な太い柱や梁が使われていることが多く、これらを捨てずに活かすことは、資源の節約になるだけでなく、数百万円単位のコストカットに直結します。

「見えないお金」の差が大きい

表の「諸経費・税金」にご注目ください。建て替えの場合、以下の費用が重くのしかかります。

■不動産取得税■
家を新しく取得したとみなされ課税されます。

■固定資産税■
新築扱いとなり、評価額がリセットされるため、今までよりも高くなるケースが大半です。

■登記費用■
建物表題登記、保存登記などが必要です。

大規模リフォームの場合、原則として「不動産取得税」はかからず、「固定資産税」も急激に上がることは稀です(※増築などを除く)。このランニングコストの差も、老後の生活資金には大きな影響を与えます。

【重要】リフォームの固定資産税減税は「申告」が必要です

リフォームの場合、一定の要件(耐震・バリアフリー・省エネ改修など)を満たすと、固定資産税が1年間減額される制度があります。しかし、これは自動的に適用されるわけではなく、ご自身での申告が必要です。

せっかくのメリットを受け取り損ねないよう、以下の点にご注意ください。

■申告の期限■
原則として、工事完了後3ヶ月以内に市区町村(加古川市役所など)へ申告する必要があります。期限を過ぎると適用されない場合があるため、工事が終わったらすぐの手続きをおすすめします。

■費用の要件■
一般的に、工事費用が50万円超であることが条件となります。大規模リフォームであればほぼ確実にクリアできますが、念のため見積書の内訳を確認しておきましょう。

この「減税制度」を賢く活用できるのも、リフォームならではの利点です。

 

築40年の家、リフォームで「寿命」と「性能」は大丈夫?

築40年の家、リフォームで「寿命」と「性能」は大丈夫?

 

「費用が安いのは分かったけれど、あと何年住めるの?地震は大丈夫?」

これが、大規模リフォームを躊躇する最大の要因かと思います。結論から言えば、「適切な補強を行えば、新築同等の寿命と性能を持たせることが可能」です。

耐震性能:新耐震基準へ適合させる

築40年(1981年以前)の建物は「旧耐震基準」で建てられている可能性があります。

大規模リフォームでは、一度壁や床を剥がすため、基礎のひび割れ補修や、柱と梁を固定する耐震金物の設置、耐力壁(筋交い)の増設を確実に行えます。

これにより、現行の「新耐震基準」や、さらに上の「耐震等級」を取得できるレベルまで強度を高めることができます。

断熱性能:冬の寒さを劇的に解消

昔の家が寒いのは、断熱材が入っていない(または薄い)からです。

大規模リフォームでは、最新の高性能断熱材を隙間なく充填し、熱の出入り口である窓を「樹脂サッシ+ペアガラス」などに交換します。これにより、魔法瓶のような高断熱住宅に生まれ変わり、ヒートショックのリスクを激減させます。

白アリ・腐食対策

「古い木は腐っているのでは?」という懸念に対しては、解体時のチェックが重要です。

腐食している土台や柱は新しいものに入れ替え、防蟻処理(シロアリ対策)を再施工します。悪い部分を取り除き、新品同様に手入れをすることで、そこからさらに30年、40年と住み続けることが可能になります。

 

建て替えではなく「リフォーム一択」になるケース

建て替えではなく「リフォーム一択」になるケース

 

実は、予算があれば建て替えができるとは限りません。法律の壁によって、リフォームしか選べないケースがあります。

「再建築不可物件」の場合

建築基準法上の道路に接していないなど、現在の法律では「一度壊すと、二度と家を建てられない土地」が存在します。この場合、必然的にリフォームとなります。

「セットバック」で家が小さくなる場合

前面道路が狭い場合、建て替え時には道路の中心線から2m下がって家を建てなければならない(セットバック)ルールがあります。

ただでさえ狭い敷地の場合、建て替えると家が二回りほど小さくなってしまうことがあります。リフォームであれば、現在の建物の大きさのまま再生することが可能です。

 

どっちにする?迷った時の判断フローチャート

これまでの内容を踏まえ、あなたがどちらを選ぶべきかの判断基準を整理しました。

【A】 建て替えをおすすめする人 予算に十分な余裕がある(4,000万円~)。 地盤が極端に弱く、地盤改良からやり直す必要がある。 シロアリ被害や雨漏りによる腐食が、家の全体(構造材の5割以上)に及んでいる。 全く違う場所に玄関を移動したい、3階建てにしたいなど、構造を無視した大幅な変更を希望している。 【B】 大規模リフォームをおすすめする人 費用を抑えつつ、新築同様の快適さを手に入れたい。 今の家の「広さ」を維持したい(セットバックしたくない)。 固定資産税などのランニングコストを上げたくない。 思い入れのある床柱や欄間(らんま)などを、デザインとして残したい。 仮住まいの期間をできるだけ短くしたい。 老後の資金(現金)を手元に残しておきたい。

 

 

大規模リフォームの成功事例

大規模リフォームの成功事例

 

ここでは、築40年の家が大規模リフォームでどう変わったのか、一般的な事例をご紹介します。

事例1:寒くて暗い台所が、対面キッチンのLDKへ

■Before■
北側に独立した寒い台所と、使い道のない和室2間。廊下で分断され、家全体が暗い。

■After■
和室と台所、廊下の壁を取り払い、20畳の広々としたLDKへ変更。構造上抜けない柱は、おしゃれな化粧柱としてデザインに活用。窓はすべて断熱サッシに変え、冬でも裸足で歩ける暖かい空間に。

事例2:水回り一新とバリアフリー化

■Before■
タイル貼りの冷たいお風呂、段差のあるトイレ。将来の介護に不安。

■After■
ユニットバスをサイズアップして設置。トイレは広げ、引き戸に変更。家中の段差(敷居)をすべてフラットにし、手すりを設置。

→実際の実例はこちらをご覧ください

 

失敗しないための「会社選び」のポイント

失敗しないための「会社選び」のポイント

 

最後に、大規模リフォームを成功させるために最も重要なことをお伝えします。それは「誰に頼むか」です。

一般的なリフォーム店では「構造」が見れない

トイレ交換などの小規模リフォームが得意な会社は、家の「構造(耐震・断熱)」に関する知識や経験が不足していることがあります。大規模リフォームは、新築を建てるのと同等以上の建築知識が求められます。

ハウスメーカーは「建て替え」を勧める

ハウスメーカーに相談に行けば、当然ながら自社の新築(建て替え)を強く勧められます。「リフォームは高くつきますよ」と言われることがありますが、それは彼らがリフォームを専門としていないからです。

「一軒家の大規模リフォーム専門店」を選ぶ

築古物件の再生には、特有のノウハウが必要です。

◎解体してみないと分からないトラブルへの対応力

◎耐震診断・断熱診断を行える有資格者の在籍

◎加古川市など、地元特有の気候や地盤を知り尽くしていること

これらを満たす専門店に相談することが、費用を抑えて理想の住まいを実現する最短ルートです。

 

まとめ

まとめ (1)

 

築40年の家を再生させるにあたり、「建て替え」か「大規模リフォーム」かで迷ったら、まずは「費用対効果(コストパフォーマンス)」を考えてみてください。

建て替えの見積もりに溜息をつく前に、大規模リフォームという選択肢を検討することで、「1,000万円以上浮いた予算」で、こだわりたかったキッチンを最高級のグレードにしたり、老後の趣味や旅行の資金に充てたりすることができるようになります。

「うちはリフォームで済むのか、それとも建て替えが必要な状態なのか?」

その判断には、プロによる建物診断(インスペクション)が不可欠です。

加古川市で家の再生をご検討中の方は、ぜひ一度、私たちの建物診断へお申し込みください。

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