「毎年夏になると、家の中にいても暑くてぐったりしてしまう…」
「エアコンをつけても、なかなか部屋が涼しくならない気がする…」
「もしかして、家の中で熱中症になるんじゃないか心配…」
加古川市にお住まいの皆様も、年々厳しさを増す夏の暑さにはお悩みではないでしょうか。
特にご高齢の方やお子様がいらっしゃるご家庭では、家の中での熱中症対策はなんとかしたい課題です。
実は住まいの構造や性能を見直す「リフォーム」によって、家の中の暑さを軽減し熱中症のリスクを下げることが期待できます。
この記事では家の中で起こる熱中症の現状と、一軒家のリフォームでできる具体的な熱中症予防策について分かりやすく解説します。
目次
熱中症の4割は住居内で発生
「熱中症は炎天下の屋外で起こるもの」
というイメージが強いかもしれませんが、実はそうではありません。
気象庁のデータによると日本の夏の平均気温は年々上昇傾向にあり、最高気温が35℃以上となる「猛暑日」の日数も増加しています。
このような環境下では屋外だけでなく、家の中にいても熱中症になる危険性が高まります。
消防庁の「令和5年（5月から9月）の熱中症による救急搬送状況」を見ても、熱中症で救急搬送される方の約4割は「住居」、つまり家の中で発生しているのです。
出展：総務省消防庁 令和５年（５月から９月）の熱中症による救急搬送状況
特に高齢者の方は、体内の水分量が少なかったり暑さを感じにくくなっていたりするため、注意が必要です。
知らないうちに室温や湿度が危険なレベルに達し、気づいた時には熱中症の症状が出ていた、というケースも少なくありません。
専門家は室内での熱中症予防の目安として、室温28℃以下、湿度40～60%程度を推奨しています。
熱中症を防ぐためにはまず室内の温湿度コントロール
家の中での熱中症対策の基本は、何よりもまず「室温と湿度を適切に保つ」ことです。
◆エアコンの適切な使用
暑い日には無理せずエアコンを使用し、室温が28℃以下になるように調整しましょう。
「まだ大丈夫」と我慢したり、電気代を気にして使用を控えたりすることが、かえって危険な状況を招くことがあります。
◆温湿度計の設置
感覚だけに頼らず、リビングや寝室など、過ごす時間が長い場所に温湿度計を設置し、こまめに室温と湿度を確認する習慣をつけましょう。
◆夜間の窓開け換気は湿度に注意
日中と比べて外気温が下がる夜間は、窓を開けて自然の風を取り込むのも気持ちが良いものです。
しかし、夏の夜の外気は意外と湿度が高いことがあります（気象データでも、夏場は他の季節に比べて空気中の水分量が多いことが示されています）。
室温が下がっても湿度が高いと、汗が蒸発しにくく、体温調節がうまくいかずに熱中症のリスクが高まることがあります。
窓を開けて換気する場合でも、エアコンの除湿機能や除湿機を併用し、適切な湿度（40～60%）を保つように心がけましょう。
リフォームで実現できる一軒家の熱中症対策3つのポイント
「エアコンに頼りすぎるのは電気代も心配だし、身体にも良くない気がする…」
と感じる方もいらっしゃるでしょう。
実はリフォームによって住まいの性能を高めることでエアコン効率を上げ、より少ないエネルギーで快適な室温を保ちやすくなります。
結果として、熱中症になりにくい環境づくりに繋がるのです。
ここでは、一軒家のリフォームでできる熱中症対策の主なポイントを3つご紹介します。
ポイント1：窓からの「日射遮蔽」で室温上昇を抑える
夏の室温上昇の最大の原因の一つが、窓から差し込む強い日差しです。
この日射を効果的に遮ることで、室温の上昇を大幅に抑えることができます。
◆窓の外側での対策
オーニングやシェード、よしず、すだれなどの設置。
窓の外側で日差しをカットするのが最も効果的。
一軒家の場合、これらを設置しやすいのがメリットです。
◆窓ガラス自体の性能アップ
遮熱タイプの複層ガラスへの交換。
特殊な金属膜で日射熱を反射し、室温上昇を抑えます。
断熱効果もあるため、冬の寒さ対策にもなります。
◆窓の内側での対策
遮熱効果のあるカーテンやブラインドの設置。
一般的なカーテンよりも日射を反射・遮断する効果が高いものを選びましょう。
◆インナーサッシ（内窓）の設置
既存の窓の内側にもう一つ窓を設けることで断熱性が向上し、日射熱の侵入も軽減できます。
ポイント2：「断熱性能の向上」で外からの熱をシャットアウト
日射だけでなく夏の暑い外気が壁や屋根、床を通して家の中に伝わってくるのも室温上昇の原因です。
「家の断熱」というと冬の寒さ対策のイメージが強いかもしれませんが、実は夏の暑さ対策にも非常に重要です。
◆壁・天井（屋根裏）・床への断熱材の追加や入れ替え
現在の住まいの断熱が不十分な場合、適切な種類の断熱材を適切な厚みで施工することで、外からの熱の侵入を大幅にブロックできます。
特に最上階の部屋の暑さには、屋根や天井裏の断熱強化が効果的です。
◆窓の断熱性向上
「ポイント1」で挙げた複層ガラスやインナーサッシは、日射遮蔽だけでなく断熱性能も高めます。
しっかりとした断熱リフォームを行うことで、家全体が魔法瓶のような状態に近づき、一度冷やした室内の空気が暖まりにくくなります。
これにより冷房効率が格段に上がり、エアコンの設定温度を過度に下げなくても快適に過ごせるようになり、結果として電気代の節約にも繋がります。
ポイント3：「風通しの良い間取り」で熱気や湿気を逃がす
日本の夏は湿度が高く、ジメジメとした不快感も熱中症のリスクを高めます。
家の中に熱や湿気がこもらないよう、風通しを良くすることも大切です。
◆自然な風の通り道の確保
リフォームの際に、窓の配置や種類を工夫したり、風が抜けやすいように間仕切り壁の一部を開閉可能にしたり、欄間（らんま）や室内窓を設けたりすることで、家全体の風通しを改善できます。
◆家全体の温湿度ムラをなくす
リビングだけエアコンで快適にしていても、寝室が高温多湿では睡眠の質が低下し、夜間に熱中症になることも。
家の中の空気が緩やかに対流するような間取りの工夫は、家全体の温湿度を均一化するのに役立ちます。
シーリングファンやサーキュレーターを効果的に使えるようなコンセント位置なども考慮すると良いでしょう。
ただし、外の気温や湿度があまりにも高い場合は窓を開けて風を通すよりも、窓を閉めてエアコンで室温と湿度をコントロールすることを優先してください。
住まいのリフォームで熱中症になりにくい環境づくりを
家の中で発生する熱中症は、決して他人事ではありません。
その予防には、エアコンの適切な使用と共に、住まい自体の性能を高め、効率的な温湿度管理ができる環境を整えることが重要です。
「うちは古い家だから仕方ない…」と諦める前に、リフォームという選択肢を考えてみませんか？
特に窓の改修や家全体の断熱リフォームは、熱中症のリスクを軽減し、日々の暮らしの快適さを大きく向上させることができます。
eリノベは、加古川市で多くの住宅リフォームを手掛けてまいりました。
お客様の住まいの現状やお悩みを丁寧にお伺いし、最適な夏の暑さ対策リフォーム、そして一年を通じた快適な住まいづくりのご提案をさせていただきます。
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